ボッセのマジョリカ焼きの象のなかでも、一番スタンダードなタイプですが、象自体、生産量が少なかったようで象の入手は意外と困難です。
ボッセは、1953年にドイツに移住しましたが、その直後から、ドイツのカールスルーエ市にあるマジョリカ焼き陶芸工房(State Majolica Works:この工房は現存しています)のデザイナーとして、同工房からマジョリカ焼きの動物のオブジェを数多く発表しています。
この関係は、ボッセが没する1979年まで大変長く続きました。
マジョリカ・ボッセの特徴は、陶器製のフィギュアをガラス質の透明な釉で覆うグレイズ加工がされていること(その加工によって表面にひび割れ模様ができます)、動物の目が単純なホール(穴)で表現されている事などが挙げられます。
多くの作品の色は青ですが、その他の色も存在します。
この象は前頭部が少し薄めの色合いです。
両耳を広げた広さが約6cm、小象が自分の鼻で遊んでいるようなポーズです。
この鼻や耳の部分が30余年の間に折れてしまったり、チップが擦れて取れてしまうことが多いのですが、この子はそういった損傷は見られませんが、唯一前脚の付け根部分に1mm程度のチップの損傷があります。
全体に釉のむら、左脇腹に気泡のつぶれたあとが見られますが、手作業の焼き物らしい個性が感じられます。
ボッセは自身で詳しい資料を残していなかったので全容は定かではありませんが、このポーズのシリーズではさらに小さいサイズのものがあります。(参照画像)
口にも薄く茶色が入っていてニコニコしている顔です。