

ビンテージ手挽きミルで人気を二分するのがドイツのザッセンハウス/Zassenhausとフランスのプジョー/Peugeot。当店ではもちろんドイツの至宝とまで言われるザッセンハウスのビンテージ品をお勧めしたいのですが、実はザッセンハウスの人気に隠れてしまっていてあまり知られていないドイツのメーカーもがいくつもあるのです。
そこで当店では、20世紀前半にザッセンハウスと競うように生産されたKYM、Armin Trösser、PeDeなどの逸品にもスポットライトを当てて表舞台に復活させました。ザッセンハウスとは異なり既に消滅してしまい、今も復活を果たすことなく過去に生きるメーカー達ですが、その品質ではヨーロッパのコーヒー通の間で伝説になりつつあるモデルも多く存在します。
ドイツの手挽きミルの黄金期であり、一番良いミルが造られていたとされている40-70年前に生産された数多くのコーヒーミルの名品から選りすぐったビンテージ・ミルを一品一品丁寧にレストアしてお使いいただける状態にしてお届けします。

アンティークを扱う雑貨ショップなどの店頭でアンティークな置き物として販売されているコーヒーミルを見かけることは珍しくはありません。その形や材質などから飾り物としてもとてもおしゃれですね。特に数十年の時を経て飴色に変化した木の肌や木目は置き物や小物入れとしても十分な存在感があります。
ドイツ国内でも、ザッセンハウスやKYMといった著名なメーカーが製造した数十年を経たミルをみつけることはめずらしくはありませんが、驚くことに多くのミルが現役で使用されているのです。ドイツでは、造る方も使う方も確かなものを末永く使うということを前提にしていることが良く分かります。ザッセンハウスを筆頭にドイツ製のミルに限って言えば、飾り物としてアンティークショップの店先を飾ることになるまでには百年単位の時間が必要なのかもしれませんね。
ザッセンハウスのミルに数十年も前の販売当事から「十年保障」が付けられていたことでも分かるように、ドイツ製のミルが長く使用できるのはいくつかの優れた特徴があり、それは伝統ともいえる製法で長い間引き継がれてきています。ザッセンハウスでは、ミルの命ともいえる「刃」の材質が他のミルで使用されている鋳鉄ではなく硬質な特殊鋼が使われていること、また挽き方が豆を磨り潰すのではなくカットする構造のため上刃と下刃が摺り合わさせないこと(これは熱を出さず、また鉄自身の摺り屑が出ないという長所にもつながります)があります。そして、ブナや樫、まれに桜材で造られた重厚なミル本体に取り付けられたミルのシャフトにがたつきがないことがあげられます。特に、当店でメインで扱う40年前以上の製品の多くでは、回転ぶれを防ぎ粉を均一に挽くことができるように、シャフト上部とミル刃の下部の両端でミルの上刃を支えている構造になっているため、刃の磨耗も防ぐという特徴も持っています。
![]() およそ60年前のザッセンハウスの刃を錆を落として磨いた状態 |
![]() こちらは70年近くを経たPeDe(Peter Dienes)のミルの本体 |